リオン＝グンタは【 夢 】を見せるようです。 第111話 アナスタシア編4
リオン＝グンタは【 夢 】を見せるようです。
- 480 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 20:51:58 ID:LKL3972/
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- 483 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 20:58:23 ID:LKL3972/
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┃ 【 夢 】の中でアナスタシアと再会したのもつかの間。
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┃ 僕はあの日からずっと溜め込んでいた様々な感情が堰を切ったように溢れ出してしまい
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┃ 涙を流すことしかできないまま、一度目の奇跡はあっさりと解けて現実に戻ってしまう。
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- 484 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 21:04:19 ID:LKL3972/
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┃ 好きな女を目の前にしただけで泣きじゃくる情けない姿を晒してしまうなんて我ながらみっともない。
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┃ だけどどう取り繕おうとしても伝わってくる彼女の温もりや匂いが僕の中の思い出を刺激して
┃
┃ どうしても涙が出てくるのを止められなかった。現に目が覚めた今も瞳から涙が流れ落ちる。
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- 485 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/05(日) 21:05:22 ID:EJJItjfc
- まあ、感情はままならないものだしな
- 486 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 21:08:22 ID:LKL3972/
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┃ この【 本 】は本物なのか？枕の傍に置いた白い【 本 】を手に取り、独り言を呟く。
┃
┃ 使用者の望む【 夢 】が見れるとあの謎の女は僕にそう言った。
┃
┃ そしてチャンスは３回だけだとも―――
┗
- 487 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/05(日) 21:11:28 ID:EJJItjfc
- 後二回
- 488 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 21:15:32 ID:LKL3972/
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┃ もしもその３回のチャンスの一つが昨夜の【 夢 】なら、僕はその貴重な奇跡をただ泣くだけで消費したということになる。
┃
┃ つまり、残り２回。２回だけしかアナスタシアに会うことはできないということだ。
┃
┃ だけど、彼女に会ってどうしろと？なんて心の内から捻くれた僕の声が聞こえる。
┗
- 489 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/05(日) 21:17:48 ID:fE2sDvZp
- 想いの丈をぶつけてしまえよ
- 490 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 21:21:19 ID:LKL3972/
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メ、.j ミ ))h､N ___彡 _ノ(
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┃ あんな別れをしておいて今更思いを伝えろとでも？それこそ馬鹿馬鹿しい。
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┃ 第一あんなに時間を共にしておいて見送り一つしなかった男のことなんて彼女も愛想つかしているだろう。
┃
┃ 普通に考えれば人の心なんてそんなもんだ。
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- 491 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 21:23:32 ID:LKL3972/
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} ∨ / / { :{ .}∨ ∨ .∨
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∠ _ _/.| {: ∨ {: ∨__==ミ 八| ,ゞ''"ﾟ とつ...| ﾊ ト､ ＼ｖ
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／ ／ ﾊ ∨ ＼ .∨ . ¨／／／／／／／. J...⌒７__／ ノ |＼＼
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／ | :ﾚ ∨ { ,. し⌒ _ ｧ' 。... ｨ | :} / /
／ |人 { ∨ 八/^ 〉 ＼ ` ー ´ :: {人 ' / 人
.:⌒ ＼ :{ ∨ { 人 ＞:.. ／:¨¨¨入 .: / :.
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┃ だけど―――それならあの笑顔と涙は何だったのだろうか？
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- 492 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/05(日) 21:24:53 ID:fE2sDvZp
- 愛と哀じゃよ
- 493 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 21:30:18 ID:LKL3972/
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┃ 彼女は何を思っていたのか、僕はどうしたいのか、何度も何度も考えても答えは一向に出てこなかった。
┃
┃ それでもアナスタシアに会いたいという気持ちだけは一向に治まらず、
┃
┃ その日の夜、何も決められなかった僕は再び彼女との逢瀬を期待して眠りについた。
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- 494 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 21:34:47 ID:LKL3972/
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- 495 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 21:42:52 ID:LKL3972/
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┃ 温かい風が吹いていました。
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┃ 春の陽気を思わすような優しい日差しが肌を、風が揺らす木の葉の音が私を耳に染み渡り
┃
┃ 何をするでもなく、こうして立っているだけで心地良いそんな【 夢 】の世界。
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- 496 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/05(日) 21:45:03 ID:EJJItjfc
- アナスタシア視点か？
- 497 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 21:48:17 ID:LKL3972/
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┃ 目の前に広がる草原を前に私はカドックが来てくれると信じてこの場で待っている。
┃
┃ もちろん彼が来ない可能性だって十分あるけど、昨夜起きた奇跡のような時間をもう一度期待してしまう。
┗
- 498 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/05(日) 21:53:12 ID:fE2sDvZp
- 少女は今も一人、最も近い世界の果てで小さな奇跡を待っている。
- 499 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 21:57:15 ID:LKL3972/
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| { { { ／ ＼ ＼ヒソ レｲ ﾄ乂X.ｖ
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| ∨ { { ヒソ , ノ ,' ＼}
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／ ∨ { : : ＼ ,'ｲ ∨¨¨＞､∨ |
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ム ――{,¨¨¨¨ {////:} }､ ∨ 〈〉 /-_-_-_ハ
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【 アナスタシア 】 話したいことたくさんあったのに
いざカドックの顔を見たら言葉が出てこないまま目が覚めてしまうなんて………
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┃ 昨夜はちょっと、そうちょっとだけ失敗してしまったと目が覚めた後ずっと反省しっぱなしだった。
┃
┃ 聞きたいこと、言いたいこと、知りたいこと、知ってほしいことがいくつもあったのに
┃
┃ 出来たのは喜びの余り涙を流していただけだったのが我ながら恥ずかしい。
┗
- 500 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/05(日) 21:57:45 ID:EJJItjfc
- この相思相愛どもめｗｗ
- 501 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/05(日) 21:58:15 ID:fE2sDvZp
- 君ら似たモン同士ですね！ｗ
- 502 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 22:07:38 ID:LKL3972/
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【 アナスタシア 】 で、でも今日こそは大丈夫よ、アナスタシア！絶対に大丈夫！
ちゃんとカドックに言いたいことや話したいことを纏めたメモを【 本 】に挟んできたのだから！
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┃ 昨日は本当にカドックに会えたショックで何も喋れなかったけど今夜は覚悟も決めてきた。
┃
┃ だから今夜はいつもよりも早めにベッドに入り、こうして先に【 夢 】の中で彼を待っている。
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- 503 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 22:18:55 ID:LKL3972/
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┃ もちろん、あの日のように彼が来ないかもしれないという不安はある。
┃
┃ もしかしたらカドックは私に会いたくないかもしれない。そも昨日のような事はもう無いのかもしれない。
┃
┃ それでも―――それでもと空を羽ばたく鳥達を見上げて信じている。
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- 504 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 22:28:15 ID:LKL3972/
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::;;ヽヽ:;;;ヽヾゞ;::;:; ヾ; ;.:ゞ;"ゞ ;;;;;ヾ゛ﾐゞ;;ﾞ;:ヾ; ;ヾ)
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;;''ヾ;;ゝﾞ;;ゝゞ;;ミﾐ::ヾヾヽ;;;ゞ;;ソ;;゛:.:;;.ゝ
ゝ;;ゞ::ヽ;;ﾟヽヾ::;;ソｨ;;ヽヾゞ ' .
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ヾヾﾟ;;ヽ':;;ミミヾ;ヾヾヽ:.,
;;ヽ::;ヽ::;:ヽ::ヽミ;ゝ;;;::;:ヽヾツ;.:.. ´ ｀ . r┐__
;';;ゝヽ:::;: ;;）, ' ヾゝ'::ゞ;;゛;::ヽ;;ｯ ､ . . . ´ ｀ . | ｒ‐一 ､＿＿＿＿
⌒;;ヾヾゝヾゞ:;;⌒ヾ;';;ゝヽ::ヾ;;ゝ;;ｿｨ,, . . | |＿＿ t‐┐ ヽ-------'
;; ::;:;;ヾゝ;;ヽ;.::ヽ; ;:⌒ヽ゛ ヽ ;::ミヽヾ;;ゞ｡.:, ' , ヽ----' t‐'└i '
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ii:::..ヽ;; ::;:;;ヾゝ;;ヽ;.::ヽ;;ゝヽ;; ::;:;;ヾゝ;;ヽ;.ヽミ;;ン ´ ｀
;;|:ヾゞ;;::; ;;ヾゝ:.:.゛;; ;:ゝゝヾ::⌒ミ゛;;⌒;;;;へ゛;;::;::;;ヾゝ ;;゛ﾝ;., ｀ ｀ ,
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::;::,゛ゞ.ヾ;ﾂヽヾ;;ゝゞ:ヾゞ;;::ゝ;::ヽ;;ゝヽ::;: ゞ;ゞﾟ ゞ; ヾ ; ; ヾゝヾゞ｡ﾞ;;;ゞ ｀
;;|i ;;;ヾ(;;ヾヾゝ;:;::ヽ;;ゝ;` ;ゝゞ; ;;ヾヾゝ;;ゞ:ゞ::ゞ;;／.::⌒;;ヾ::;:;;ヽ::;ヽ)゛::）.;、 , - ' i)
|i;:;;;i:ii;;.;;; ;ゝ;;).:ゞ:,゛ゞ.ヾ;: ; ;ヾ;;;ヽヾ.ヾ;;;ヾゞ;;;,.ヾゞヾ::;:; ヾ;;ﾐ;:.ヾヾ:ゞ ､
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┃ ああ、まだだろうかと待ちわびていたその時、強い風が吹いた。
┃
┃ 私は髪を抑え、強い風圧に思わず目をぎゅっと閉ざしてその風に耐え、
┃
┃ 草木は大きく揺れ動いて葉が擦れ合う音と風が通り抜ける音しか聞こえてこない。
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;"',, ;"' f二´＿＿,／´
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;"',, ;"',,
- 505 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/05(日) 22:29:00 ID:fE2sDvZp
- 来た！
- 506 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/05(日) 22:30:29 ID:oNBi4jDs
- 遅いぞ！
- 507 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 22:34:37 ID:LKL3972/
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⌒´¨¨¨¨¨¨¨ ﾆ=-─ ---乂X乂X乂X乂／´ .} f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
,.,;:;；` _ -=ﾆ ______Υ⌒ア⌒ｱ. : : :. | アナスタシア………
..... ／. : : ／ ‐=ﾆ ／. : ／,. ,.......,..,........... ... ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂_......... .
／⌒ ／. : ‐=ﾆ ／. : ／ミ __ `::'::',:'"'`,.;；:｡;:；;:：､;；:｡;:；;,；:｡;:；;, ,.;i；';.
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'::',:'':'`::' ／⌒ ¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨´ 〈〉 ＼ ＼ ;..,"'`::'::', '""''|i!''" ,i|! .....i|!,.,;:;；`;；i`:;：i;,.
'::',:'':';:;'"'"''::',: ): : ／ ／〈〉 〈〉 〈〉 〈〉 〈〉 ＼ ) '`'::',:'':';:;..,":,.,i|!、'`'::',:、'':';:;..,..、""'|i!''"
',:'':';:;..,"'`',:'': ⌒´ ／ ／{ 〈〉 〈〉 ／⌒¨¨)/ '':'::',:'':';:;..,"'`::'::',:'':'`::':: '::',:'':';:;..,":,.,i|!、
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┏
┃ 吹き抜ける風に抗うように私の背後から懐かしい男性の声が聞こえる。
┃
┃ その声が私の名前を呼んでくれる事にに愛おしさすら感じて―――
┗
- 508 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 22:43:26 ID:LKL3972/
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ｰ=彡.: ､ヽ`｀￢´ ヽ ＜.,,＿,,.
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/ :l } : } ,′
.ｰ=彡::/ : /: l | / | | :ﾘ 《,
ﾉ | | l |、 从 .ﾉ| | ﾘ / (
ノ ｉ | 丁 { |ゝ 斗ｧ-――|- }: / /.,_, `７
＼ | | 从ハ { ハ{ ⅱ/ |ハ: ﾘ /___: ⌒ ”¨ア
| | |i - V { lハ ﾊ∧} ≪,_彡'
{ ! ﾙ | ∨ﾍ{ !( ,l/∠少l 「ミメ
}ノⅱ|i 乂( r。イ | (⌒
从|i. 八 .ﾉ .u ｧ { ii くうム丶
}从ゞ: ヽ 、 ／ 寸从⌒o｡ﾆﾆ!
|:∧: l ト -― .ィ ´iii.,ｨi{ﾆﾆ-j
|:} 从 |,ﾊ／＼_ ィ..;::::.:.:/ .,.,ｨi{==ﾆﾆﾆア
ｿ.. 从|ﾘ }代:i:i:i:i:／;;:::.:.:/_,.,.ｨi(=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆア/丶､.,.,
`' 代h,､､,,.､､rｾ〔ニニニﾆﾆﾆﾆﾆﾆァ ,ふ:ｘ
ﾏニニニﾆ「ﾆニニニニニニﾆ/ ,ｨ(ニﾆイh、
,,_,,､ィⅥ二ニニ}iニニニニニﾆﾆ7 ,,たﾆィ /, ＼
､ ｀ /ニ∨ニニニニニニニﾆﾆﾆﾆ' √ニ; /, ,
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. ､ ｷ:.: /ニニニニﾆﾆ「 , '´ _,,､ィﾆニ/, lﾆ; / i
､` `､ /ニ二二ニﾆﾆ} ,:'´ｰ--＝ニﾆ∧ ﾔ,′ ′ ,
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j从'´ _,,.､ィ `､ '/, ｷニニニニﾆ,′ ,心ニ二二ニニ ∥ ./ ﾟ,
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__,,.､-―--‐=＝＝=―---‐= Ｔ { ,こニニニニニニ∥ ,:ﾞ / :,
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┃ 振り向いたその先には少し距離をおいて自信無さそうに立っている青年が一人いました。
┃
┃ この期に及んでまだ弱気な態度を取っている彼に向かって、私は勢いよく駆け寄って―――
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く: : ／: :/: : :/ : /: : : /: l/: :|
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￣
- 509 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 22:51:24 ID:LKL3972/
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､――― ､ ／. ／／ ｀㍉､ ／. ＼
. '， ヽ／／. / / ＼ ヽ. ＼ /７ ｒ､ [l[l
`h､ V / '， ∨ ＼ ｌ二 二ヽ | |
＞''´￣｀''＜/ / ', ∨ ＿＿＿ / / / / |,｣
. ／ ,′ ', ／. ∨ / 〈_/ <_/
⌒＞､､,,＿ .イl. | | | | | | / ∨ / ｒ､ [l [l
.' |. | | | | | | ./ ∨ / /７ ｌ二 .ｺ
, _| | | | | | | / ∨ | | _| |
' / | |^''* ､､,,__|_ | | / |_> （０,_ｺ
. / {.〈| | | | ﾊ⌒´ ,｀''＜ﾊ/ ｀
/ ヽ l lcｨ竓芋ミぅ ∧ // | ｌ二ヽ
/ /: l ｡ﾟ ',_从_/V:/:. '， ,ｲ ィz／ | ｒン
, ′ /: : :|ﾊ. 从:/:/:/:/:o }／ :/:/: '
／ /: : : :／ヽ 、ヽ ＿__ ／ '
. ／ /: : :＞''´ ￣￣ ｀ヽ. 〈::::: ｱ／
. ／ / '´ ◇ ', ／ ,､丶`
／ ア´ ' ／ ／. /
.／ ／ ◇ ◇ ／ ／ /
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【 アナスタシア 】 馬鹿ッ！いつもいつも私の事を待たせてばかりで！
来てくれるか……また会えるのか不安だったのよ！！
┏
┃ 胸の内に溜めた不安を彼に思いっきりぶつけるように抱きつく。
┃
┃ もし会えたら最初に言おうと用意した言葉なんて忘れて、感情のまま言葉が溢れ出てしまう。
┃
┃ もう泣くまいと決めていたはずなのに、そんな決意はあっさりと破りさられ瞳からまた涙がこぼれ落ちていく。
┗
- 510 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/05(日) 22:55:25 ID:fE2sDvZp
- 二人は今泣いていい……ッ！！
- 511 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 23:00:53 ID:LKL3972/
-
､丶`｀`Y´ ｀`丶､.,,__
.,,__,,.､- ゛ `､ ＜.,,＿,,.
ー=彡 ､ヽ` ⅰ ` ,′
ノ , ´ ! `､ 《,
ｰ=彡 / ,′ ﾟ, (
. / ′ / .} .,,_,,. ｀`７
,′ ′ ､ﾞ ﾉ ⌒ ”¨ア f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
ﾉ | __,,.、` / ≪,_彡' | ごめん、アナスタシア
.,,___彡' ｉ| ⌒7 / , .i{ , } ｢⌒ｉ「ミメ、_ ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂_
⌒)i 八 { / ⅱ:､ /,ﾉﾉ i 八(⌒:i:i:心,、
. 八 ＼ .从 ∧ ィﾍ ミメ、:i:i/,`､
) ,,. /人 ,ﾞ , { ∨:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:/, ﾑ
ⅱｉｉ ､ j `＜:i:i:i:i:Ⅳニ!`､
从|i: ⅱム `ｈ､ ,心 ´'＜′-j}ニ)h､
八 圦 公.、L,,､ __ ,ふ ,ｨi{=ﾆアニニﾆ) ､、 ､、
＼ ミﾒ、)ｈ､ｰ≠'" .‰;;:;:.:.:i . . ..,ｨi{ﾆﾆアニニﾆア: : : :.寸 ＼
( ,‰:i:i:i:〕ｈ､.,,.ィ(;;;:;::.:.:.: !_,.ィ(ニニ/ニニニ/: : : : : : :j ｀丶､
. ゜ {:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iうi,､rｉ｛ニニニニニニニ/ : : : : : ,ｨ( `､＼
_, ゜ .》‐-＝=ニ=孑'-=ニニニニニニニﾆ,′: : : : /:::; ､｀ `､
j {{〕ｉト＜-＝==ニニニ二二ニニニ= i: : : : : /:::::; ,:′ ﾟ,
､｀! ヤ ﾔⅥ〕ｈ｡.,,__,,.､-‐=＝ニニニニニ{: : : : √::::; /,. ﾟ，
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┏
┃ カドックは子供のように泣きじゃくる私の背中に手を回して抱きしめてくれる。
┃
┃ そうして抱き合うという行為自体は学生の頃にしたことはあっても
┃
┃ 今はあの時とは何かが違うのか、不思議と心が安らいで温かい気持ちになっていく。
┗
- 512 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/05(日) 23:04:21 ID:HJPT844w
- 進展はしてるが、今回いれて後２回なんだ
気持ちをきちんと言葉でも伝えないと
- 513 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 23:10:51 ID:LKL3972/
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__ . . ´-=ﾆニニニ=- _: .
／／:} ／／: ./: ¨¨¨ｱ: ﾆ=-- _＼＼
/.: /.: : } /／: . /: . /: . / . :＼＼丶
{.: :{ .: .:乂⌒¨¨ｱ: . /: . / i . :∧ V/,
乂.:ry/.:ノ: .: : /: . /: . ′ : . :/∧ V/,
／.:⌒[薔].: .: .: ｲ: . ': . ／: . } . : /∧ V/,
<.: ノ.: .:./{.: .::}: ¨´: . ／: .／ . . } } . :} }: :
｀¨¨¨´{.:､: / /: _／: .／ ': . 八: . /} . :} }: :
. :＼/: . ' ⌒7／/: . /: . /‐-}: /:ﾊ 〈__/: :i
ｉ: . |: . i: . : :{: ./ i: . ': . ' ﾉ/}/ } (・)､::{ f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
＿＿＿＿＿ {: /|: /.:{: .{: .{ /: .{: . /: .／ ｨぅ示笊}:./:}＼＼ | 僕は君を悲しませてばかりだ………
＼＿＿ ／ }//|ｲ : {: 八乂: .八/⌒ ヒｒツぅ /: 八､＼＼ ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂_
／ 〈 .,､ }// 八 乂.:.:.:.:. ⌒ : .:.:.:.:.:}i:/: ./⌒ ＼〉┘
／ ／ﾏ∧ ,x=' 'ｰx }/:{:.:r〈从 Y^i ｉ ｡ノ: ./: . . : :{
￣ ﾏ:| |/￣ 7/ ,: ./: iVﾊ込、､ ＼ ⌒7ｲ: . . : {
｀ ,/′ /: / ..:{ '，'， ＼〉 :. ｀ ´ ...::ｲ: .:|: . . : {
/: / /: ∧ ` ＼ '， イし ij |: . . :八
/: / / . :八 }＞ ＜: ..:{: : : { |: . /: ./,
/: / / . ': ./＼ }､ _＿┼ {､: ..:{ |: . ' . :/,
': ./ /. .／: ./: . ﾊ ﾊV///} {:{:::〉､{ |: ./ / . /,
/: ./ /／/: ./: . r‐┴ ､////// } { ∨ ﾊ V: / / . :/,
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. /: ./ /__／-=ﾆ / }＼___／/ /∧∧ Vﾆ=- _ . : /,
.:/: . . / ＜:::＞ 人 _＿ } / /<::::::>∧ V::::> ＼. ∧
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【 アナスタシア 】 本当に馬鹿ね。私は悲しくて泣いているのではなくてよ？
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┃ カドックの手が私の顔に触れ、頬を流れる涙をそっと拭ってくれる。
┃
┃ 自分に自信の無い弱気な彼のことだ。きっと私の涙の意味を勘違いしているはずです。
┃
┃ だから今度はちゃんと言葉にして彼に私の思いを伝えよう。
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- 514 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/05(日) 23:29:09 ID:LKL3972/
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／∨ ＜＞ ――― ＜＞ ∨
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＼ ＿人 } : : { ∧ ∨〉
// } ¨¨ヽ .i :{ {ハ ＿| ＼V人
ﾚﾄ､} :| | | {ﾊ {-‐} :| ｀ 二 フ
| } | |―|―{ハ :{ :} ::ノ /}八 ハ
| 八 | | 人 { ｪｚｚｧ ∨ｖ〉 | |
|' | ＼} 八 ﾐｚｚｧ `¨｀ //// :- ' : | |
| )八∧ //// ' 人: : : : | |
| / O: : >. -‐' ／} ∨: : : | |
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／ 〈〉 〈〉 ／::::／{¨(¨く ゝ―ｧ' 〈〉 _
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【 アナスタシア 】 カドック、私はあなたにこうして会えたのは嬉しくて泣いているの。
だって私はあなたに恋をしているから―――ー
┏
┃ 自分の気持ちを勘違いされないように、言葉を飾ることなくハッキリと口にする。
┃
┃ その瞬間、私の胸の奥に一つの感情が染み渡り温かくなっていく。
┃
┃ それはまるで春の息吹のように私の心を満たしていってくれる。
┗
【 つ づ く 】
- 547 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/06(月) 22:06:06 ID:uvdzYNx5
-
f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| カドック、私はあなたに恋をしています。
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂_
.
- 550 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/06(月) 22:15:36 ID:uvdzYNx5
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【 アナスタシア 】 一年前、母国に帰る飛行機の中で私は自分の気持ちに、あなたが好きだって気づいたの。
そして会えない日々の中でその気持ちはどんどん膨れ上がっていった。
┏
┃ 今日この時まで口にできなかった感情を言葉にして彼にぶつけられる幸せを噛み締めながら
┃
┃ 春の陽気を感じさせる草原で私は自らが抱いているカドックへの思いを口にする。
┗
- 551 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/06(月) 22:18:14 ID:sOKm77tW
- しあわせそうだなぁ
- 552 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/06(月) 22:25:40 ID:uvdzYNx5
-
, .. --―＝―‐-
＞: -―-: :{/ -―‐- 丶､ .,,__
ｰ=彡.: ､ヽ`｀￢´ ヽ ＜.,,＿,,.
／ ／ ＼ ≦,,
.ｰ=彡.: / ヽ ヽ ,'
/: { l <,,.
/ :l } : } ,′
.ｰ=彡::/ : /: l | / | | :ﾘ 《,
ﾉ | | l |、 从 .ﾉ| | ﾘ / (
ノ ｉ | 丁 { |ゝ 斗ｧ-――|- }: / /.,_, `７
＼ | | 从ハ { ハ{ ⅱ/ |ハ: ﾘ /___: ⌒ ”¨ア
| | |i -ィ V { lハ ﾊ∧} ≪,_彡'
{ ! ﾙ | .∨ﾍ{ !( ,l/∠少l 「ミメ
}ノⅱ|i ゝ 乂( u .r。イ | (⌒
从|i. 八 .ﾉ ｧ { ii くうム丶
}从ゞ: ヽ 、 ／ 寸从⌒o｡ﾆﾆ!
|:∧: l ト 二＞ ィ ´iii.,ｨi{ﾆﾆ-j
|:} 从 |,ﾊ／＼_ ィ..;::::.:.:/ .,.,ｨi{==ﾆﾆﾆア
ｿ.. 从|ﾘ }代:i:i:i:i:／;;:::.:.:/_,.,.ｨi(=ﾆﾆﾆﾆﾆﾆア/丶､.,.,
`' 代h,､､,,.､､rｾ〔ニニニﾆﾆﾆﾆﾆﾆァ ,ふ:ｘ
ﾏニニニﾆ「ﾆニニニニニニﾆ/ ,ｨ(ニﾆイh、
,,_,,､ィⅥ二ニニ}iニニニニニﾆﾆ7 ,,たﾆィ /, ＼
､ ｀ /ニ∨ニニニニニニニﾆﾆﾆﾆ' √ニ; /, ,
／ /ニニニニニニニニニニﾆﾆﾆ' ,'ﾆﾆ; /, ,
／! /ニニニニニニニニニニﾆﾆﾆ{ 'ニﾆ; /,,. ﾟ，
､｀:.:; /ニニニニニﾆﾆア７ﾆ＞＜ニ/, iﾆﾆ; 〉 ﾟ,
､｀ i:..:i /ニニニﾆﾆﾆﾆア,,＞'"_,,..､+ﾍﾆ/, .!ニ; / ,
. ､ ｷ:.: /ニニニニﾆﾆ「 , '´ _,,､ィﾆニ/, lﾆ; / i
､` `､ /ニ二二ニﾆﾆ} ,:'´ｰ--＝ニﾆ∧ ﾔ,′ ′ ,
_,ﾉ(,,___彡ﾉ, /ニニニニﾆ=; ┌=孑'ニニ∧ , ,′ ,
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【 アナスタシア 】 あなたが好き。少し弱気な所も、捻くれている所も、優しい所も
良い所も悪い所も全部含めてあなたを愛しています。
┏
┃ ああ、自分の素直な気持ちを言葉にできるのはなんて心地良いのだろう。
┃
┃ 私の告白によっぽど驚いたのか、カドックはポカーンと口を開けて呆然とした表情のまま固まっていた。
┗
- 553 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/06(月) 22:36:04 ID:uvdzYNx5
-
{｀ヽ ＿＿ _
{ } ＞ ´ -======- )h、
{ レ ／ ´ ¨¨¨¨¨¨¨¨｀ヽ ヽ
_＞,'／ ／ '¨⌒ ∨＼､
＜＿ / / ＼ ∨ ∨
' .: ｖ ∨ ∨
／入 ' .:| } :} :∨ ∨
{< | {: i| { ,' :} :∨ ∨
〉ﾉ | {: i| { ,〈／―}‐-} ∨ 八
∧ 八 {: i| ∧ ／ )／ ヽ/ 人/
∧ }＼ ＼___八/ )' ィ≠ﾐ}／ 人
∧ ノ { ＼ﾉ ///// ' ///// /: : : .: ＼
∧ ＼ﾉ |人 ､ , .: : : : } ＼
∧ : : : : :| ＼ ｨ: : : ' ヽ
∧ : : : : :| ::::... イ: : : : : :/ 八
∧ : : : ／´∨＼∧ ＞≦ー―---＜ / ＼
∧ : : :／ﾏ{ { { } ／ ＜＞ ｀＼ )h、 ＼
∧ : :／<> ﾏ､ { { :／ ＼ ) ､
∧ ／ ﾏＹ) . ／ ＜＞ }
,' .人.／ ＜＞ ＼ :} )
| / <> ／込 ＜＞ ＼
| ／ ／〈＿(__＞=- ＜＞ ＼
ﾚ.::|-.| <>／{ﾚ====<___ ／ ＞=- ／､
/ |-.| ／:::::ﾄ-'¨¨¨ヽ.／ ＞=- ／-_-∨
人 レ:::::::::::::＼ , ' ／ ∨＞―――― ´-_-_-_-∨
レ'-_-/ﾏ::::::::::::::::::::. i: . ∨〈〉 ∨-_-_-_-_-_-_-_-_-∨
|-_-_/: : ﾏ:::::::::::::::::::∧: v: : . . .∨ ∨-_-_-_-_-_-_-_-_-.∨
|-_-:{: : : :∨::::::::::::::::::∧. ､: : : : . . . : : ':∨ ∨-_-_-_-_-_-_-_-_-_∨
|-_-_:. : ､: :∨::::::::::::::::::∧: :＼: : : . . . . . . : /: : ∨〈〉 ∨-_-_-_-_-_-_-_-_-_.∨
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【 アナスタシア 】 ふふふ、言っちゃった。言ってしまったわ。
こんな恥ずかしいセリフを言っているのに、ちゃんと伝えられるのがとっても嬉しい！
┏
┃ 一度タガが外れてしまったせいなのでしょうか。後で思い返したら顔から火が出るような事を口走ってしまう。
┃
┃ でも今この瞬間、この一夜の奇跡が私にカドックへの愛を口にする機会をくれたと思うとどうしても止まらない。
┃
┗
- 554 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/06(月) 22:36:47 ID:nDApVH6A
- カドックもちゃんと返せよ！受け身なままじゃ駄目だ！
- 555 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/06(月) 22:42:01 ID:uvdzYNx5
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| )八∧ //// ' 人: : : : | |
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／ 〈〉 〈〉 ／::::／{¨(¨く ゝ―ｧ' 〈〉 _
／ _ ... ‐＜¨¨ ／} 人 ／¨¨,'＞:. 〈人
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┏
┃ だから―ーーもうこれで十分。
┃
┃ これは【 夢 】の出来事であり、都合のいい幻だと分かっている。
┃
┃ 目覚めればすべてが消える水泡。それでも自分の思いを言葉にできただけで、もう満足――――
┗
- 556 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/06(月) 22:43:05 ID:eXLAbvyo
- あきらめんなよぉ！！
- 557 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/06(月) 22:43:21 ID:+aSqxFaY
- 諦めんなよ！
- 558 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/06(月) 22:43:44 ID:sOKm77tW
- どうしてそこで諦めるんだよそこで！！
- 559 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/06(月) 22:50:20 ID:uvdzYNx5
-
､丶｀..,,_ ｀`丶、＞'"~｀`丶､.,,__,,
.,,＿,,.､ヽ` _,,...､､､、 Ｙ⌒ヽ ､、 寸'～、`'＜
､.,,__,,＞ ゛ヽ` ,〕丶、 、 ﾟ:, 丶､ 、 ｀``ア
>'´/ ／ 〕 `, `､ ﾟ， ｀､、 `'＜.,,__,,.ノ
,( /_,, ,′ :' ′ ,′ ﾟ, , ﾟ, /
人｀``｀ { / ,′ //, ⅰ.: } ':, ､ｲ
γ"''～､､ィ~) ,,..、 ／ / / ! ; ; ﾟ, ｀ ー=ァ,
⌒! ､.,| 、~"''～' ﾉ ﾞ ‰′ ﾉ } ／/
"''i .,,j )h､.,,_,,､‐゛ ／ ､‐゛ ,′ ;
j 7 」＞, ヘ.,,__,,.､丶` i{ i ,′ ／
..,′/、.,,,_／ ,.､､ィ ′ ﾔ i } /(,_,, ∠..,,__,,
〈 ⌒ ／ / i ,乂 | ; 、 ／
./, `, ,′i i ⅱ ,′i .圦 ( ,,ノ, ト ( ＼ ｱ゛
. ﾟ, ！ .八ハ从 ∧ ト､、 ﾉ ＼ i iγ､{ )' _,,､‐゛
γム ﾟ, γvﾉ `'～、 ; .}ﾉi i 〉, ア
. } '∧ ∨ ! ｉ } :ﾞ ,ﾞ ｝:i / くうぅo｡.,
. }::.::.:寸､.,,_ '/ﾉi 八 _,,ノ! / ﾚ 〈ノ ｉi .! 「⌒:i:i:i:i:))〕､､、
ⅰ:.::.::.::.::.::.::｀``｀.:j}乂(_,,. 八 γ!]{]从ﾙ寸:i:i:i:i:ｱﾆ!.:::. ﾟ,
ⅰ::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.,ﾞ`～､.、 .u / j `'芍/ﾆ∥;;;;;i.:',
∥ .:.::.::.::.::.::.::.::.::/ 乂__ _＿,,,..､、 ,ふ:.:.. ,′ ,ｨi{ ｰ{{;;;;;;;;|.::ﾟ:､
{{や.::.::.::.::.::.::.::.::ハ ／.::.:ム⌒ ｀”~ ｀_,.ィ(::.:.. . ,′ ,ｨi{ニニﾆﾘ;;;;;;;|::.::.::＼
ｉｉ.:∨.::.::.::.::.:::／.::.:}７.::.::.:://ﾑ,___,,,.､rｉ｛::.::..:.. . . / _,.ィ(ニニニア;;;;;;,ｨj::.::.::.::.::.＼ー ､
ﾔ::.:`::.､､丶｀.::.::.::.从.::.::.////ニニニﾆア゛.,,:. ,:ﾞrｉ｛ﾆﾆニﾆﾆ／:;/／ ,′.:.::.::.::.:.:.:)i;;:.:.:＼
:j::.::.:.:.::.::::.::::.:::::／.::.::.::.///,たニﾆﾆｱ゛,.､ｬﾔ゛-＝ニニニｱ゛ﾆ/' ./ . :.:.:.:.::.::.::.::./.::.::.::.::.＼
───────────────────────────────────────────────
【 カドック 】 ――――ッ！ああ、クソッ！！
.本当に都合のいい【 夢 】で逆に頭にくるよ！！
_ -‐…‐- _
_ -=ﾆﾆﾆﾆﾆ=- _
rﾆ=‐ ／ ＼ﾆ- _ ＼
/ ＼ﾆ＼
/ / ‐=`、 /,
/ .i| '/∧ /,
′ i|/, '/∧
{ i| /, .}ｌ 〕ﾆ〉 }
ｌ { i| /, .}| ((〇))}__
| ｌ‐- _ i| /, .}| 乂(___))
| | 人 ヽ .:从___ﾊ }| i|＾乂(¨¨ヽ
| 人 ＼ . :/¨てぅぇ_Vﾉ 八 ⌒Y＾Y 〉
乂 ＼(⌒ヽ V 乂ソ". : 人 / :| 乂＾(__
⌒¨¨八 ' """/. : ⌒´ |: . ⌒ヽ))
. : : . ､ _.ノ ィ( |{ |: : : . /,
. : ｌ .＼ _ ‐=ﾆ { |{ |: : : : . :.､
ｌ. : | _／ﾊ〈〉〈〉 ／.|{ |＼: : : ＼
|. : | ／{ } ／ .|{ | ＼: : .､ ＼
|. : | ／ 〔__ ／ |{ | ＼: ＼ ＼
人. 〔_ ／ 〈〉 | |〈> ＼: ＼ ＼
. : : :/ 〈〉 ／<> | ｌ| } : : ＼ ＼
/. : : / /{ <> | || <〉 }: : : : :.＼ ＼
./. : : / /八 | || }: : : : : : : . ＼
._____/〈〉 // .∧ <> .| || <> }＼: : : : : : . .＼
/⌒¨´ / /∧ <| || /-_ ＼: : : : : . ＼
./_-| 〈〉 /__) | /∧ | || <> ./-_-_-_.＼: : : : . ＼
───────────────────────────────────────────────
【 アナスタシア 】 カドッ、ク………？
┏
┃ もう悔いは無い。そう思った矢先にカドックは急にイライラしているように頭を掻き毟る。
┃
┃ そういう彼の仕草は何度も見てはいたけど、なんだか少し様子が違うように思って―――
┗
- 560 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/06(月) 22:52:10 ID:nDApVH6A
- カドックのほうは、まだ本物だと思ってないからか
そうだよね、都合よすぎるものねこんなん
- 561 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/06(月) 23:00:22 ID:uvdzYNx5
-
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__ . . ´-=ﾆニニニ=- _: .
／／:} ／／: ./: ¨¨¨ｱ: ﾆ=-- _＼＼
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{.: :{ .: .:乂⌒¨¨ｱ: . /: . / i . :∧ V/,
乂.:ry/.:ノ: .: : /: . /: . ′ : . :/∧ V/,
／.:⌒[薔].: .: .: ｲ: . ': . ／: . } . : /∧ V/,
<.: ノ.: .:./{.: .::}: ¨´: . ／: .／ . . } } . :} }: :
｀¨¨¨´{.:､: / /: _／: .／ ': . 八: . /} . :} }: :
. :＼/: . ' ⌒7／/: . /: . /⌒}-/:ﾊ 〈__/: :i
ｉ: . |: . i: . : :{: ./ i: . ': . ' ﾉ/}/ } (・)､::{
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＼＿＿ ／ }//|ｲ : {: 八乂: .八/⌒ 乂ｒツﾉ/: 八､＼＼
／ 〈 .,､ }// 八 乂 ⌒ : /: ./⌒ ＼〉┘
／ ／ﾏ∧ ,x=' 'ｰx }/:{:.:r〈从 Y^i ｉ ノ: ./: . . : :{
￣ ﾏ:| |/￣ 7/ ,: ./: iVﾊ込、､ ＼ ⌒7ｲ: . . : {
｀ ,/′ /: / ..:{ '，'， ＼〉 :. r__， ...::ｲ: .:|: . . : {
/: / /: ∧ ｀ ＼ '， イ: : :{ |: . . :八
/: / / . :八 }＞ ＜: ..:{: : : { |: . /: ./,
/: / / . ': ./＼ }､ _＿┼ {､: ..:{ |: . ' . :/,
': ./ /. .／: ./: . ﾊ ﾊV///} {:{:::〉､{ |: ./ / . /,
/: ./ /／/: ./: . r‐┴ ､////// } { ∨ ﾊ V: / / . :/,
/: ./ /: . ': ./: :.-=} ＼//// } { / /八 V､/ . : /,
. /: ./ /__／-=ﾆ / }＼___／/ /∧∧ Vﾆ=- _ . : /,
.:/: . . / ＜:::＞ 人 _＿ } / /<::::::>∧ V::::> ＼. ∧
／/: . ::/ V / ＼_∧ / / ∨ /, V V: ∧
' / . : i / }//＼_/ /, '， V: ∧
／ . . : . {/∧ / / {⌒Y⌒} ∧ /, '， ∧ ∨: . ､
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【 カドック 】 ――――でも、ここでだんまりを決め込む方がずっとタチが悪いよな。
┏
┃ カドックの手が再び私の頬に添えられる。私よりも大きくてゴツゴツした手。
┃
┃ だけど偽物恋人を演じていたから、その手がとても優しくて、温かい事を私は知っている。
┗
- 562 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/06(月) 23:09:12 ID:uvdzYNx5
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:.:.:. ...... .:.:. (⌒ ⌒) ... .... .:.:.:. .._,,..､､､..,,_｀`)),..､､ -‐=‐ ..... . ..:.:.:.:....:.:.:..: .:.:.. (⌒ . . ... .:.:.
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【 カドック 】 僕も君を愛している。
きっと君よりも早く君に恋をして、君を愛していた。
┏
┃ いつも浮かべている弱々しい顔ではなく、
┃
┃ 少し険しい表情で、だけどとても真剣な表情でカドックは私を見つめてきた。
┃
┃ そして思いも寄らない言葉を口にする。
┗
- 563 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/06(月) 23:12:43 ID:sOKm77tW
- よぅ言うた
- 564 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/06(月) 23:20:09 ID:uvdzYNx5
-
_＿＿＿__
__ . . ´-=ﾆニニニ=- _: .
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乂.:ry/.:ノ: .: : /: . /: . ′ : . :/∧ V/,
／.:⌒[薔].: .: .: ｲ: . ': . ／: . } . : /∧ V/,
<.: ノ.: .:./{.: .::}: ¨´: . ／: .／ . . } } . :} }: :
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. :＼/: . ' ⌒7／/: . /: . /`ｰ}-/:ﾊ 〈__/: :i
ｉ: . |: . i: . : :{: ./ i: . ': . ' ﾉ/}/ } (・)､::{
{: /|: /.:{: .{: .{ /: .{: . /: .／ ^てう灯ぅ/ }＼＼
}//|ｲ : {: 八乂: .八/⌒ 乂ｒツぅ/: 八､＼＼
}// 八 乂.:.:.:.:.⌒ : .:.:.:｡ﾟ/: ./⌒ ＼〉┘
}/:{:.:r〈从 Y^i ｉ ノ: ./: . . : :{
,: ./: iVﾊ込、､ ＼ ⌒7ｲ: . . : {
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/: / /: ∧ ｀ ＼ '， イ: . .{ |: . . :八
/: / / . :八 }＞ ＜: ..:{: : : { |: . /: ./,
/: / / . ': ./＼ }､ _＿┼ {､: ..:{ |: . ' . :/,
': ./ /. .／: ./: . ﾊ ﾊV///} {:{:::〉､{ |: ./ / . /,
/: ./ /／/: ./: . r‐┴ ､////// } { ∨ ﾊ V: / / . :/,
/: ./ /: . ': ./: :.-=} ＼//// } { / /八 V､/ . : /,
. /: ./ /__／-=ﾆ / }＼___／/ /∧∧ Vﾆ=- _ . : /,
.:/: . . / ＜:::＞ 人 _＿ } / /<::::::>∧ V::::> ＼. ∧
／/: . ::/ V / ＼_∧ / / ∨ /, V V: ∧
' / . : i / }//＼_/ /, '， V: ∧
／ . . : . {/∧ / / {⌒Y⌒} ∧ /, '， ∧ ∨: . ､
. . ｉ {: .:/<::::::> '／ ' 人 ノ､_/¨¨ ､ <::::::> /, ＼ <::::> 、: . ＼
／ . . | 八/ V / /／／ ⌒7⌒＼ ＼ V ＼ ＼V ＼: . ､
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【 アナスタシア 】 ～～～～～～ッ！ そん、な……
今、そんな事を言うなんてズルいわ………！！
┏
┃ 私の告白に対するカドックの答えが知りたかった。だけど聞くのが怖くて
┃
┃ そんな事はありえないと諦めて自分の思いだけを伝えられればそれでいいと思っていたのに
┃
┃ それなのに、カドックが口にしたのは私が一番欲しかった言葉だった。
┗
- 565 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/06(月) 23:22:56 ID:F4WyMC8P
- カドックも「先にアナスタシアから告白してくるなんて都合よすぎでズルい」って思ってそう
- 566 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/06(月) 23:29:01 ID:uvdzYNx5
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｀^⌒^´
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【 アナスタシア 】 愛しているって言えれば十分だったのに、この気持ちを口にできれば満足したのに………
それなのに、あなたに愛しているなんて言われたら私、私……ッ！
┏
┃ 涙が一筋こぼれ落ちる。悲しいわけではない、だけど嬉しいから流れているわけでもない。
┃
┃ 私は胸の中で渦巻くこの感情を上手く言葉にできなかった。
┗
- 567 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/06(月) 23:32:17 ID:+aSqxFaY
- ここは都合のいい空間だからもっと素直になって良いんよ
- 568 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/06(月) 23:37:03 ID:uvdzYNx5
-
､――― ､ ／. ／／ ｀㍉､ ／. ＼
. '， ヽ／／. / / ＼ ヽ. ＼ /７ ｒ､ [l[l
`h､ V / '， ∨ ＼ ｌ二 二ヽ | |
＞''´￣｀''＜/ / ', ∨ ＿＿＿ / / / / |,｣
. ／ ,′ ', ／. ∨ / 〈_/ <_/
⌒＞､､,,＿ .イl. | | | | | | / ∨ / ｒ､ [l [l
.' |. | | | | | | ./ ∨ / /７ ｌ二 .ｺ
, _| | | | | | | / ∨ | | _| |
' / | |^''* ､､,,__|_ | | / |_> （０,_ｺ
. / {.〈| | | | ﾊ⌒´ ,｀''＜ﾊ/ ｀
/ ヽ l lcｨ竓芋ミぅ ∧ // | ｌ二ヽ
/ /: l ｡ﾟ ',_从_/V:/:. '， ,ｲ ィz／ | ｒン
, ′ /: : :|ﾊ. 从:/:/:/:/:o }／ :/:/: '
／ /: : : :／ヽ 、ヽ ＿__ ／ '
. ／ /: : :＞''´ ￣￣ ｀ヽ. 〈::::: ｱ／
. ／ / '´ ◇ ', ／ ,､丶`
／ ア´ ' ／ ／. /
.／ ／ ◇ ◇ ／ ／ /
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【 アナスタシア 】 ずっとあなたと一緒にいたいって思ってしまう！
今度は偽物じゃなくて、本当の恋人としてあなたの隣を歩きたいって願ってしまうわ！！
┏
┃ カドックの言葉のせいで心の中で蓋していた願いが溢れ出てきてしまう。
┃
┃ あの日からずっと夢見ていた幻想。けして叶わないと思っていたから考えようともしなかった未来。
┃
┃ 私の自分勝手なワガママが涙と共に飛び出てしまった。
┗
- 569 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/06(月) 23:39:57 ID:sOKm77tW
- その願いをかなえるために聖杯戦争に……（違
- 570 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/06(月) 23:46:52 ID:uvdzYNx5
-
､丶`｀`Y´ ｀`丶､.,,__
.,,__,,.､- ゛ `､ ＜.,,＿,,.
ー=彡 ､ヽ` ⅰ ` ,′
ノ , ´ ! `､ 《,
ｰ=彡 / ,′ ﾟ, (
. / ′ / .} .,,_,,. ｀`７
,′ ′ ､ﾞ ﾉ ⌒ ”¨ア f´￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
ﾉ | __,,.、` / ≪,_彡' | うっ、うう………！
.,,___彡' ｉ| ⌒7 / , .i{ , } ｢⌒ｉ「ミメ、_ ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿乂_
⌒)i 八 { / ⅱ:､ /,ﾉﾉ i 八(⌒:i:i:心,、
. 八 ＼ .从 ∧ ィﾍ ミメ、:i:i/,`､ f´￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
) ,,. /人 ,ﾞ { ∨:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:/, ﾑ | うう………！
ⅱｉｉ ､ j `＜:i:i:i:i:Ⅳニ!`､ ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿乂_
从|i: ⅱム `ｈ､ ,心 ´'＜′-j}ニ)h､
八 圦 公.、L,,､ __ ,ふ ,ｨi{=ﾆアニニﾆ) ､、 ､、
＼ ミﾒ、)ｈ､ｰ≠'" .‰;;:;:.:.:i . . ..,ｨi{ﾆﾆアニニﾆア: : : :.寸 ＼
( ,‰:i:i:i:〕ｈ､.,,.ィ(;;;:;::.:.:.: !_,.ィ(ニニ/ニニニ/: : : : : : :j ｀丶､
. ゜ {:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iうi,､rｉ｛ニニニニニニニ/ : : : : : ,ｨ( `､＼
_, ゜ .》‐-＝=ニ=孑'-=ニニニニニニニﾆ,′: : : : /:::; ､｀ `､
j {{〕ｉト＜-＝==ニニニ二二ニニニ= i: : : : : /:::::; ,:′ ﾟ,
､｀! ヤ ﾔⅥ〕ｈ｡.,,__,,.､-‐=＝ニニニニニ{: : : : √::::; /,. ﾟ，
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┏
┃ カドックの胸に顔をうずめ私はまた子供のように泣いてしまった。
┃
┃ 彼が来てくれた時も、そして今もみっともない姿を見せてしまっていると分かっていても涙が止まらない。
┃
┃ ああ、私はいつからこんなに泣き虫になってしまったのでしょうか？
┗
- 571 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/06(月) 23:52:10 ID:uvdzYNx5
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illlllllliiiiiillllllllllliiiiiiiiiiliiiiiiiiliiii!!!;;;,,,,,;;;!!!iillllllliiiiii!!;;;,,,,,;;;!!!iillllll!!!iiiiiiiiiiii!!!lll;;;;;;;;;::::::: :::: ;;;;;;iiiiii!!!;;;;;;;;;iillllllliii
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┏
┃ いつの間にか辺りの景色は夕焼け色に染まって、抱き合う私達の影が伸びていた。
┃
┃ そしてあの陽が沈めば私達は目覚めて現実へと戻ってしまうと直感してしまう。
┃
┃ いくらこの時間が続いてほしいと願っても奇跡の時間は有限なのでした。
┗
- 572 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/06(月) 23:53:05 ID:sOKm77tW
- 時よ止まれ、君は誰よりも美しいから
- 573 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/07(火) 00:02:05 ID:D/jfPanE
-
/ ∥ 込_ l | /// 乂／,ｲ
/. ∥ ,′'｡ . ｌ. | 。〈イ イ
/ ∥ ハ '，.l. | ,ィ´ |
/ / /〈〉ヽ '｡.l. |´: :| |
, / / ヽ ',.l |: : :| |
／ / / 〈〉 〈〉'｡'ｌ. |: : :| |
. ／ /. ',l. |: : :| |
／ ,′ .′ 〈〉. }l |: : :| | ＿＿_
／ /. / ∧ l l . |｀ヽl | ＞''´――‐ｧ′
／ ／/ /! /: ﾍ 〈〉 〈〉 l | |iﾑ ∨ ／ `ニニ⊃
／ ／ ./ / ′ / :.:.: ﾍ. l. | |:i:ﾑ }／ ／
／ ／ / / / /:.:.:.:.:.: ﾍ 〈〉. ﾊ | |:i√ヽ ／
／ / / /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼ / 'ｌ |/. ／ `< |
／ ／ / / /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ゝ ｲ. | |／ ）|
／ / / /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|〈〉 .| | ／Y|
／ /／ ,ｲ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :| .| |ヽ ／. }.|
／ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :|. 〈〉| | (. ﾉ |
／ ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : | .| |/ ￣￣ヽ.|
／ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :|〈〉 .| | ﾉ |
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┏
┃ 不思議な黒髪の女性に頂いた白い【 本 】は後一冊だけ、この奇跡の時間は後一回だけ。
┃
┃ その残り一回の奇跡で何ができるのか。どうしたいのかを必死に考える。
┃
┃ 今にも途切れてしまいそうなこの脆い繋がりを保てるような方法を――――
┗
- 574 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/07(火) 00:05:53 ID:D/jfPanE
-
f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ
| カドック………
ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂_
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┏
┃
┃
┃ そして―――――
┃
┃
┗
- 575 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/07(火) 00:11:05 ID:Jc+7oPWv
- アナスタシアから言わせるとは、やはりカドックは受け専……？
- 576 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/07(火) 00:13:54 ID:D/jfPanE
-
/}＿＿＿＿＿
＿∠ノ-=======- ､ ｀ヽ
{イ 厂￣ ∨ ｀ヽ ＼
/ :レ,' ./ ∨ ∨＼:∧
/ / .: :. ∨ ∨}
.: :/ / ..: {: :. ∨_
| .: .: i ..: 〈∨}
| :| | | {:. .: ﾊ }乂〉
| :| |￣::| {:. .ﾊ ,' 人 :レ'
人 :.レｬﾃ==ｖ :. ∧／ﾚ￣i ∧
/ ＼ c乂シ 乂＿八ｬﾃ笊㍉ .:} ∧
/ .: :{＼〉/。// ゞシっ/:∧ :∧
/ .: ∧ {:∧ ゜ ′ /// i / ∧ ､ :∧
/ .: ∧／〈＼ ､ _ _, .:。 人:∨ :＼:∧
/ .: ／ ∨.}＼ ／ ／, ｀:∨ ｀ヽ＼
／ .: ./ 〈〉 ∨〈Ｙ＞‐＜' ／// :∨ ∧＼＼
／ .: / ∨ー〔〕‐/／ :// :∨ ∧ ＼ｖ
／ ／| 八∨ 〈〉 ＼ ,／ :// 〈〉 :∨ :∧＼ }
.::: ／〈 | .: ∨ 〈〉＼ ＿／ 〈〉 :∨ :∧ ＼
-=ﾆ ／ ∧| / 〈〉 ／｀ヽ､ 〈〉 ∨ :∧ ＼
-=ﾆ .:: .／ /‐_レ 〈〉 ／人::::::八 〈〉 :∨ :∧ 人__
.:: .:: .／ ./‐_‐_‐＼ 〈〉 / ﾊ__ ><＿>:. 〈〉 ∨ ∧／-_-_
.:: .:: .／,' ／/＿＿‐_‐_＼ /:{ :{― Ｙ――:> :.. ＼‐_‐_
.:: ／‐./ ／-_∧ ｀ヽ‐_‐＼ /iiii{ :v .:::. ﾉiiiiii＼ 〈〉 ／｀ヽ ＼‐_
.::, '-_-:/／‐_‐_〈 '，〈∨ＹY}‐_/ ＼＿ ノＹiiiﾉ｀ヽ} ..::::::. 乂iiiiii「ii＼ _ ／{-_-_-_＼ ｖ
...:/‐_‐.／／‐_‐_‐|＼ Ⅵ | |人/ ／iii)iiiii｀) :::: {iiiiﾉiiiii∧ 〈〉 {-_-_-_-_｀ヽ
./‐_‐_‐_‐_‐_‐_‐_‐| 〉 ¨ﾚ‐ '／〈〉 ／iiiiiiiiﾚゝ､{ , ' ＼ ト'iiiiiiiiiii∧ :{‐_‐_‐_‐_‐_‐
───────────────────────────────────────────────
【 アナスタシア 】 思い出をください。一度だけでいいからあなたと愛し合ったという思い出を。
次の【 夢 】で待っているから………。
┏
┃ 私は彼と心だけではなく、体の繋がりも求めた。
┃
┃ 例えこれが幻でも、カドックと結ばれることができた思い出が欲しかった。
┃
┃ そして、その思いを伝える事ができた瞬間、目の前に居たカドックの姿は消えてしまった。
┗
【 つ づ く 】
- 579 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/07(火) 00:19:16 ID:GpmlM2GR
- 乙
カドック次はちゃんと男見せよう！
- 580 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/07(火) 00:21:07 ID:D/jfPanE
-
＿＿
-=ﾆ＿＿ ｀ヽ
／-=ﾆ ¨¨¨¨｀＼ヽ ＼
, '／, / ｀ヽ― ､ ＼＼ ｖ
＿ / / .: ＼ ＼ ＼＼ ∨
＼/ / :{ i ｖ ＼〉__ ∨
/} ,' { Ｎ :. ∨ ∨) ∨
〉 .: { { ＼ } ∨ ∨――ｧ
' { :. ＼{― -＼ﾊ ∨ ∨乂Xｖ はい、終了！
| { { ､ ＼ ,ｨ=≠㍉ 〉 ∨乂X}
| { { { ／ ＼ ＼ヒソ レｲ ﾄ乂X.ｖ ずっと恋い焦がれていた相手に愛しているなんて言われたら
| { { { ｨ=≠㍉＼, '⌒) /// } } ＼乂ｖ
| ∨ { { ヒソ , ノ ,' ＼} きちんと返事もしたくなるし、我慢なんてできるわけないよねって。
| ∨ i Ｎ /// ⌒７ ／: ､ |
,ﾉ ∨ {.人 , ､ u. / ／: : : : :ｖ |
／ ∨ { : : ＼ ,'ｲ ∨¨¨＞､∨ |
⌒７¨¨ .∨ }: : : : :＞__ ／ ＿レ´ } :∨ |
| ﾊ八: : : :{ (＿}＞＜ _＞ ´ :: : ｖ |
| ,' ｖ: : { ) 「/ 〈〉 ト､ :Ⅵ
| / {: : 入 |‐ ‐/ ,}:::〉＼|
| ./ :{／ 〈〉 | / ,'::/ ＼
| / i .: :{ |__ / 〈〉 /,:' 〈〉 ｀ヽ
|./ { .: :{ レ ／ 〉､
,/ { :{ 〈〉 / 〈〉 :/‐_ｖ
/ 八 { _ _ 人 〈〉 /-_-_}
./〈〉 { / ＼{／//}ヽ ∨ /-_-_-}
ム ――{,¨¨¨¨ {////:} }､ ∨ 〈〉 /-_-_-_ハ
／ 〈〉／}￣￣乂//ノ／∧ ∨ /-_-_-_-_-_-_
- 581 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/07(火) 00:21:45 ID:dvR9XI5t
- 乙でした
アナさんも乙女やからなぁ
- 582 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/07(火) 00:29:26 ID:D/jfPanE
-
_ -‐…‐- _
_ -=ﾆﾆﾆﾆﾆ=- _
rﾆ=‐ ／ ＼ﾆ- _ ＼
/ ＼ﾆ＼
/ / ‐=`、 /,
/ .i| '/∧ /,
′ i|/, '/∧
{ i| /, .}ｌ 〕ﾆ〉 }
ｌ { i| /, .}| ((〇))}__ まあ、なんにせよ次はようやくエロなんじゃぁ
| ｌ‐- _ i| /, .}| 乂(___))
| | 人 ヽ .:从___ﾊ }| i|＾乂(¨¨ヽ あっさり目でやるか、エロスレらしくじっくりやるかは
| 人 ＼ . :/¨てぅぇ_Vﾉ 八 ⌒Y＾Y 〉
乂 ＼(⌒ヽ V 乂ソ". : 人 / :| 乂＾(__ 明日の僕に決めさせよう！
⌒¨¨八 ' """/. : ⌒´ |: . ⌒ヽ))
. : : . ､ _.ノ ィ( |{ |: : : . /,
. : ｌ .＼ _ ‐=ﾆ { |{ |: : : : . :.､
ｌ. : | _／ﾊ〈〉〈〉 ／.|{ |＼: : : ＼
|. : | ／{ } ／ .|{ | ＼: : .､ ＼
|. : | ／ 〔__ ／ |{ | ＼: ＼ ＼
人. 〔_ ／ 〈〉 | |〈> ＼: ＼ ＼
. : : :/ 〈〉 ／<> | ｌ| } : : ＼ ＼
/. : : / /{ <> | || <〉 }: : : : :.＼ ＼
./. : : / /八 | || }: : : : : : : . ＼
._____/〈〉 // .∧ <> .| || <> }＼: : : : : : . .＼
/⌒¨´ / /∧ <| || /-_ ＼: : : : : . ＼
./_-| 〈〉 /__) | /∧ | || <> ./-_-_-_.＼: : : : . ＼
_-_ 八 ./___) .| /∧ | }| /-_-_-_-_-_＼: : . 、 ＼
_-_-∧ .＼_.ノ|__)⌒V 〈〈 ∧ | }| _-_-_-_-_-_-_-_ ＼:. ＼ .＼
._-_-_/}∧＿____.|_) | .:〉/∧ 〈| }| ／-_-_-_＼-_-_-_-_-_ ＼ ＼ .＼
_-_-/‐‐く└‐┐Υ （_.| /∧ .:| }|_-_-_-_-_-_- ＼-_-_-_-_-_ ＼ ＼ .＼
_-_( ( }＼ 〉: 〉--ミ| .| }|_-_-_-_-|-_-_-_ ＼-_-_-_-_-_ ＼ ＼ .＼
- 583 ： 黒マント ◆8alnqWF4MNwa ： 2018/08/07(火) 00:32:12 ID:D/jfPanE
-
-=ﾆ二二ニ=-
／ ‐=ﾆ=- ＼
／∨ ＜＞ ――― ＜＞ ∨
{ :}＜＞/ /⌒¨ ､ <>ｖ
＿＿人__/ ,' .i ヽ ＼)､
＜ 0O ｀ヽ .: :{ ＼ ∨〉
＼ ＿人 } : : { ∧ ∨〉
// } ¨¨ヽ .i :{ {ハ ＿| ＼V人
ﾚﾄ､} :| | | {ﾊ {-‐} :| ｀ 二 フ
| } | |―|―{ハ :{ :} ::ノ /}八 ハ
| 八 | | 人 { ｪｚｚｧ ∨ｖ〉 | | では今日はもう寝ます。おやすみなさい
|' | ＼} 八 ﾐｚｚｧ `¨｀ //// :- ' : | |
| )八∧ //// ' 人: : : : | |
| / O: : >. - ‐ ／} ∨: : ::| | 【 夢 】とはいえ想い人に純血を捧げる覚悟をした少女に
| , ' ノ}: :/ {::≧ｓ。_／|::ﾙ ∨: ::| |
/ 〈／ 人 ∨::}=====ﾙ 〈〉 ヽ:..| | 青年はどう答えるのだろうか？
' : : ／ ∨}{==}{/ ＼ |
/ ＞ ´ 〈〉 ∨ﾆ, ' 〈〉＼
,' / ∨ 〈〉 ＿ _ ＼
,ﾙ〈〉 〈〉 〈〉人＿ ／ノ‐‐' 〈〉 ＼
/ ／ {///// '¨¨二ｱ__ :､
／ 〈〉 〈〉 ／::::／{¨(¨く ゝ―ｧ' 〈〉 _
／ _ ... ‐＜¨¨ ／} 人 ／¨¨,'＞:. 〈人
>､＿ _ ィ 〈〉 ／--=ﾆ ,イ >--イ:::::::/ 〈〉 }＞‐ ＿＿＞
／-_-_-_-ﾌ ／{: : . ／¨.:八 ,イ〉 :レﾍ' /-_-〉_-_-_-_-_
∧-_-_-:／〈〉 ／):::人: :{ {ﾊ < . . ::/ ./-_-.:_-_-_-_-_- 〉
∧-_-_／ ／八{｀ヽ ≧) .: 人. . : / 〈〉 /-_-,'_-_-_-_-_／､
,'-_-_ .／{ ｖ レ'ﾄ､ ,' イ≧=-' ./-_-/_-_-_-_／-_ ∧
-_-／ 〈〉 /ｖ ) 人／ ノ .:) 人 ｿ / 〈〉 /-_-/_-_-_ , '_-_-_-_ ∧
∧_／ /::::| { 〈／ < _ 〈_ノ 〈ﾆﾆ ./-_-/_-_-_-_-_-_-_-_-_∧
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- 586 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/07(火) 00:39:13 ID:Hwitt0I7
- 乙でしたー
そういえば夢ってくぎりじゃなくて時間制限あったんやな
- 587 ： 名無しさん＠狐板 ： 2018/08/07(火) 00:58:05 ID:dvR9XI5t
- 乙でした
ここで答えにゃ今までの比じゃない後悔を背負うぞ、カドックくん
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